詳注版シャーロック・ホームズ全集10

詳注版 シャーロック・ホームズ全集〈10〉 (ちくま文庫)

詳注版 シャーロック・ホームズ全集〈10〉 (ちくま文庫)

ああん読み終わってしまった…
それにしても「最後の挨拶」、うんごい久しぶりに読んだけど、ラスト、こんな切ない余韻が残る話だったんだっけ…? 不覚にも泣きそうになった。私も年を取ったということかしら…
あと、私にとってワトソンの出てこない物語は、もう魅力が半減以下ってことも再認識。
最終巻であるこの10巻目に言いたいことは山とあるんだけれども、一番面白かったのが「マザリンの宝石」の聖典性に関する解説。【「マザリンの宝石」の作者はワトソンではなくアーサー・コナン・ドイルである。ゆえにこの作品は聖典ではない(本物ではない)】という論が成り立つ、ホームズ学の面白さ。こんなの、他のどの小説でもありえない。なんかシャーロキアンの凄味を感じるわ。