リアル桃鉄・三国志フェス・夜会巻き

■朝5時起きでした。
何故なら、7時から始まるリアル桃鉄パブリックビューイングをアタマから見に、経堂の笑和堂に行くため。
リアル桃鉄とは、つまりゲームの「桃太郎電鉄」をリアルにやろうと、そういう企画。詳しくは→http://www.realmomo.com/
ちょう面白そう! やってみたい! でも貧乏神Tシャツ着るのとか絶対ムリ! そんなあなた(私)にピッタリなのが、ゲーム開始から終了まで見守るパブリックビューイング。開催6回目にして、今回初めての試みだそうです。下北のスロコメに指令本部を設置し、USTREAM配信して、

「関東のJR駅にちらばっている各プレイヤーがどんなひどいカードを引き当てて身を削っているのか?」「各プレイヤーはいまどこにいるのか?」「貧乏神Tシャツはいま誰が着ている?」「得点はどんなだ?」などなど、送られてくる報告メールをみんなで画面に写して一緒にみて、笑ったり憐れんだりしようという魂胆です。

笑話堂は、その第二会場。7時ちょいすぎに更紗とおじゃましたらすでに人が集まっていて、そうこうしているうちにあっというまに7〜8人。みんな土曜の朝っぱらから熱心。スロコメから配信されるUSTとツイッターに流れてくるプレイヤーたちの呟きを見つつ、コンビニに買出しに行ってわいわいと朝ごはんやおやつを食べ、時々本会場のスロコメと中継繋いでわあわあ盛り上がったりして楽しく9時半頃まで過ごしました。UST配信はもっとプレイヤーの「今」がリアルに伝わるといいなーとか、いろいろ課題や今後できそうなことなどありそうでしたが、見てた人も多かったみたいだし(土曜の朝っぱらから40〜60人くらい見てたみたい)面白い試みだった。次回は各プレイヤーにUST配信スタッフつければいいんじゃないかな。プレイするのは正直しんどそうでヤだけど、スタッフとしてならついてまわってみたい。

■と、朝からいろんな人たちとわいわい盛り上がり、名残惜しみつつも途中退場で笑和堂を後にし、移動。「大田区三国志フェスやる!!」というニュースを聞いて以来、それなりに楽しみに待っていました。と、いうわけで「諸葛亮1776回忌イブイブ」という心底どうでもいい枕のついた「三国志フェス2010」へ。はるばる京急蒲田大田区産業プラザ。経堂から遠いぜ…

■私は三国志は昔から大好きですがハマってたのはもうほんとに昔のことなんで、いろんな記憶がまったくオボロゲ。ですが、完全に魏びいきで曹操が大好きで、三国志三国志でも『演義』にはあまり詳しくなく(詳しくなく、っていうか、『演義』って読んだことない)、吉川英治版『三国志』をひととおり読んだ後はもっぱら『正史』ばっかり読んでいました。ゲームはやったことありません。ちなみに『レッドクリフ』はシーンがシリアスになればなるほど爆笑したくなるのを堪えていた、というナナメの見方しかできませんでした。

■まずは11時からのトークショー。芸能界一の三国志痛、否、通、エレキコミックやついいちろうが『三国志くん。』という本を出版、その出版記念トークイベント。劉備の衣装に身を包んだ(しかし何故か手には羽扇*1やっつんが、マニアの名に恥じぬトークを聞かせてくれた。これすんごい楽しかったなあ!

■『三国志』を知らないというお客さんもけっこういたため、ざっくりしとした(あんまりにもざっくりとした)『三国志』解説の後、「三国志合コン最強メンバー」、そして「三国志高校甲子園最強メンバー」を決めよう、というトーク。この「○○させるならダレソレ」というのは特に目新しい手法ではないものの、登場人物たちのキャラクター分析(『三国志』にもよく出てきますけどいわゆる「人物評定」ってやつ)の方法としてこんなに面白いやり方ってないですね。特に甲子園メンバーを決めるのはお客さんにもどんどん意見を言ってもらったりして、かなりマニアックかつ最強といえる布陣が敷かれて面白かった。だいたい、監督・諸葛亮、先発・張遼、抑え・呂布、キャッチャー・関羽…なんて、これだけで守備陣いらねーんじゃねーかってくらい打てる気しないもんな… でも、個人的な意見としては、監督はやっぱり大局が見えて適材適所を考えられる曹操、キャッチャーは、関羽もいいけどゲームマスターとしての役割を考えるんなら武将よりも軍師タイプの方がいいからここで諸葛亮周瑜あたり持ってくる方がよくないか、とか(諸葛亮張遼呂布の剛球を受けられるとは思えないからやっぱり周瑜かしらここは)いろいろ考えてたんだけど、とにかくやっつんしゃべりっぱなし聴く方は爆笑しっぱなしで一時間以上。あの次々とトークを回していくキレの良さと三国志の登場人物の名前やエピソードが瞬時に飛び出すマニア度の高さ。前から思ってたけどやっつんはほんと天才だな。

エレキコミックやついいちろうの三国志くん。

エレキコミックやついいちろうの三国志くん。

その場でこの本買ってサインもらったった。ファンひとりひとりとちゃんと会話してしっかり力強く握手してくれて、やっつん素敵。

■その後はちょっと出展ブースを覗いてみたんだけどこっちはあまり収穫なく(もっと本(not同人誌)とか売ってるのかと思った。フィギュアとかなんかよくわからないグッズとかばっかりでいまいち盛り上がっておらず)、お昼ごはん食べた後はみっちり1時間40分にも及ぶ、研究者のガチ講義を聴きました。三国志研究家(三国志学会事務局長!)・大東文化大学教授の渡邉義浩氏による「三国志 最高のリーダーは誰か」。これも、めちゃくちゃ面白かったです。わりとカタい話だったので寝てる人もいたけど、もったいないよー。
「軍師」「武将」「君主」をそれぞれ7タイプに分け、そのタイプに代表的な登場人物を分類し、その人物の特性と物語や史実の上で果たした役割などを詳細に解説する方法。『演義』と『正史』の比較、そしてその違いはどこから生じてどのように定着したものなのか、そういった「歴史の流れの中での『三国志』の評価」について細かい話が聴けたのは興味深かった。そして、なんといっても私が「『演義』のせいで不当に低く評価されてる!」と憤慨していた曹操魯粛、この2人にスポットライトを当ててくれたのがちょう嬉しかったよ! 曹操は歴史的には評価が固まってるからまだしも、魯粛赤壁で果たした役割も呉建国に尽くした功績も、まったく省みられることがなくてねえ… 『正史』読んだらあんなに漢気あふれる優れた軍略家で、人物的にも面白い人なのにさー。なので魯粛についての話は思わずニヤニヤしながら聴いちゃった。
わりとカタくはありましたが入門編としてかなり充実した内容で、時々笑いも起こったりして飽きない1時間40分。最後、孫権の話が時間切れで聴けなかったのが残念。

三国志を堪能しつくしてやわやわした頭を休めるため、JR蒲田駅までてくてく歩いてシビタスへ。大盛況でしばらく並んで入った。相変わらずここのホットケーキは美味しいの。

シビタスの美味しさもさることながら、iPhoneの様々な写真アプリの使い勝手の面白さに驚いている…なにこの絶妙に美味しそうな写真…

■その後は適当に時間をつぶして今度は下北へ移動。イチキ游子ソロアクトライブ『夜会巻き2』。一人芝居と歌の宴。これも面白かった! 歌パートは前回ギターがアコギだったんだけど今回エレキになりまして、なんか妙にカッコよくて、そのカッコよさに載せて真面目に歌われる替え歌が妙に可笑しい。イチキさんはほんとに雰囲気を持った素敵な女優さんだと思います。ああ楽しかった。またやって欲しい。

*1:孔明のアイコン的持ち物