演劇キック『レミゼラブ・ル』

演劇キックプロデュース・演劇ぶっく社設立20周年記念公演『レミゼラブ・ル』
2007.4.5(木)〜9(月)
シアターアプル
脚本・演出:ブルースカイ
出演:廣川三憲/大堀こういち/原金太郎/新井友香池谷のぶえ/小村裕次郎/加藤啓/辻修/市川訓睦/野間口徹/加藤直美/吉本菜穂子/高木珠里/猫ひろしいとうせいこう/荒木秀行/加瀬澤拓未/工藤史子/斉木茉奈//アイハラミホ。/青山隆之/石川祐子/片桐はづき/北川裕子/瀬戸口竜ノ介/高橋洋平/田村健太郎/蜂谷眞未/三浦英幸/山崎冴子
http://www.enbu.co.jp/kick/aplu/remize_b.html

初日、観てまいりました。簡単に感想。










好きか嫌いかでいえば好きな芝居でした。下らないコネタとか救いのないラストとか好物。でも、これは好き嫌いがものすごく分かれそうな作品だな…とも思う。何が面白いのかわからない、っていう人も少なからずいるだろうなあ。初日を一緒に観に行った友人は教育者なので、芝居全体のことはおいとくとして、ジャン・バルジャンがロリコンの変態、という点については「子どもを巻き込む性犯罪はシャレにならないから笑えない」と漏らしてました。そういう意見はよくわかる。でも、性犯罪については一度罪を犯せばどんなに更生したとしても二度と社会復帰のチャンスはない、という厳しさに目を向けたブルースカイの意図もわかるし、更生したくても衝動を抑えることのできない人間が罪を負い続ける様を描いている点では、原作の「レ・ミゼラブル」よりもハードな内容を描いているとも言えるから、一概に「けしからん」というのは違和感を覚えるし。私としては、このハードな内容のものをパロディ・コメディとして描いたブルースカイはやっぱその作風が好きだなあと思うわけですが。
初日のせいか、小さくきちんと纏まりすぎちゃってる感じがしてその点では物足りなかった。出演者みんなまだテンション上げ切れてない印象。不条理コメディならもっとやりすぎるくらいメチャクチャな方が観ていても安心できる。これから2回目3回目と観に行くわけですが、どんな風にこなれているのか、そのへん楽しみです。