岡山日記(むしろナンマシ日記)

今回の同行者、更紗つん*1。現地でシャリィちゃん*2と合流。翌19日にはおひさしぶりの陶子さん*3も合流。
三人のおかげで楽しく濃い旅となりました。御礼!
今回の岡山行の目的はこれです。

明和電機ナンセンス・マシーンズ展
2007.7.13(金)〜8.19(日)
岡山市デジタルミュージアム 4階企画展示室
http://www.okayama-digital-museum.jp/

長文ですよ。
■18日、9:38岡山着。ねぶい。暑い。

ミュージアム外観。垂れ幕がお客さんをお出迎え。
駅直結のデジタルミュージアムに行くとすでに開館を待ってる人がちらほら。なんとなく並ぶような形になってるのに、それをシカトしてずかずかと前に入ってくる家族連れ。子どもの将来が心配。
開館したら、空いてるうちに!というわけで真っ先にコスプレコーナー。私は小町ワンピ着用、三人で記念撮影。ポーズは「社歌」の出だし「♪ちゃーちゃーちゃーちゃーんちゃっちゃちゃーん」の部分のキメポーズ(分かる人だけ分かればいい)。三人、腕の角度が完璧に揃った見事なポージングだったにも関わらず、完成写真見たら若干見切れていた。構図がパーフェクトだっただけに悔しい…
その後、あっというまに人で溢れるミュージアム。大盛況。

■しかし、話には聞いていたけど展示スペースがほんと狭くて、製品たちが窮屈そうで気の毒になってしまった。「弓魚3号カブラヤ」なんか、展示ケース前に「NAKI」のDVD放映スペースの椅子が並べられているからぜんぜん見れやしない。子どもはどたどたと走り回るし(注意しろよ親! スタッフ!!)、子どもたちがばちばちと叩く「トントンくん」の音がどこにいても煩いし、なんかなあ…という感覚拭えず。2004年のICCとか、もっと以前の箱根の展覧会とかと比べちゃうとうーん、と思ってしまうやね…まあ仕方ないんだろうけど…
しかしですね、エーデルワイスコーナーの自動演奏が行われている最中に、隣のツクバコーナーから「トントンくん」の音がひっきりなしに聞こえてくるのはさすがにどーかと思ったよ!! 自動演奏のときくらい、子どもに「トントンくん」触らせるの控えればいいのに!!(怒)
全体的にスタッフの対応と段取りの悪さが目に付いて、苛々させられることがけっこうあった。「プードルズ」のナイフを子どもが触ってるの見たときはどきっとした。そういうところこそ目を配っておかなきゃいけないんじゃないのか、スタッフが。だいたい展示作品を触るなんて。

■一通り見た後は、一端退館。社長ブログで紹介されていた定食屋「BUSU」*4を探しに行く。(物好き三人組)

強い日差しの中(後で聞いたけど、この日の岡山39度だったんですてね…)迷い迷ってようやく辿り着いたその店、定食屋じゃなくて看板には「喫茶 BUSU」。喫茶。でも店外ののぼりには「お好み焼き」の文字。不思議。店内に入ると社長が美術館スタッフ【お】さん*5と食事してました。びっくり。
「BUSU」の定食は、ワンコイン(500円)でこんなにゴーセイ。

味も良くてばくばく喰う。自分のを平らげた上、人の魚も半分もらって完食。これにつけあわせにたこ焼きと、食後にコーヒーが付く。良心的!
常連さんらしいお客さんがエアコンのリモコンいじってたら、店のおじちゃんが「ウチのエアコン効かせようったって、そうはいかねえ」。エアコン調子悪くて(古くて?)店内サウナ状態。でも面白くて美味しかったから良しとする。岡山行ったらまた寄るよ。岡山行くこと、もうまずないと思うけど。

■その日の夜は電協*6イベント「社長と貸切美術館」。閉館後の美術館で、社長自らが製品説明をしてくれる。集まったのは30〜40人くらい…? 美術館ツアーとしては丁度いい人数だったと思います。今回の岡山で初めて会員になった人がけっこう多く、「じゃあ、その人たちのレベルに合わせて…」というわけで、わりと基本的な製品説明になりました。しかしプロダクトの話をたっぷりしたり、「ALCRASSY」がちょっと行き詰ってしまっているという話、でもやってみたいプランはあるという話などなど、なかなか貴重な「現在進行形の明和電機」の話が聴けた。電協会員の特権やねえ。嬉しい。
そして、何よりも「EDELWEISS」の話を、おそらく初めてたっぷりと聴いた。それまでの饒舌さとは打って変わって、かなり言葉を選びつつ、慎重に、大切に話していた印象。すでにシリーズとしては完結している魚器や、パフォーマンス部門のツクバシリーズと違い、今まさに進行している、現在進行形のアートプロジェクトであるということもあるとは思うけど、それ以上に、社長自身まだ手探り状態なのかも知れない、と思った。その話を、そして話し方を聴きながらすごくざわざわとしたものが自分の中で渦巻いた。どうやらこれは私一人に限ったことではなく、同行した更紗さんやシャリィちゃんも似たような感覚を味わっていたらしい。土佐信道という人はほんとに自分の血肉で作品を作る人だと、そして特に「EDELWEISS」はそういう傾向の強い作品群だと私は思っているので、「毒気」にあてられたような感覚を味わうのかも知れない。
あ、そういえば、社長直々に「パンチくんレンダちゃんダンス」を伝授されました。

■イベントがハネた後は三人でレッツ居酒屋。店名忘れてしまいましたが家庭料理の店に行く。出てくる料理がいちいちうまい! ビールの後は地酒。うーまー! いい具合にアルコールで饒舌になり、かなりディープに話し込む三人。あの勢いなら一晩中でもしゃべっていられたであろう。しかしホテルのチェックインの時間もあるので23時頃にはお開き。

■翌、19日。33日間に及んだナンマシ展も最終日。8時頃ミニライブの整理券配布会場に行くとすでに数人並んでいた。別のホテルに泊まっているシャリィちゃんと、広島からやってきた陶子さんも合流。久しぶりにお会いした陶子さんは相変わらず素敵なおねえさんといった存在です、私にとって。おみやげにおたふくソースというナイスチョイス。嬉しい! そうこうしているうちにゾクゾクと増える列。やっぱり明和のライブパフォーマンスとなると人気すごいなあ。
無事整理券ゲットの後はホテルのカフェにてお茶、いろいろくっちゃべりながら(明和初心者の陶子さんに、お兄ちゃんこと土佐正道の魅力について思わず熱弁)、そのままランチタイムブッフェ。1600円で立派なメインとブッフェが食べられた。満足。

↑鶏肉のナントカ風。美味。

■ミニライブ。ここでもまたスタッフさんがいまいち段取り悪い。段取りというか、効率というか…まあ、無事に会場まで引率してくれたからいいけど。思いがけず最前列どまんなか。社長もあちこち動き回っての最終調整に時間がかかり、しばし時間が押すも無事開幕。OPはもちろんパチモクデモ、パチコイデモ。「ナショナリズム」の10数年変わらぬギャグ健在。小学生らしい女の子をステージに上げてギターラスリムを弾かせ、トントンくんとのセッション。「リサはミュージシャン? 違う? 大丈夫、僕も違うから」。他には「一番素敵な体で行こう!」(もうそのトントンくんを演奏する華麗な手さばきから目が離せない。うっとり。)、タラッターデモなど。最後は社歌。社歌の説明をしようとして間違えて「地球のプレゼント」の説明をする社長。お決まりの振付で、アツく盛り上がって終わりました。やっぱ明和のライブは最高に楽しいわ!

■その後、一日三回ある自動演奏時間にも社長登場、自らトントンくん演奏(ぜんぜん「自動演奏」じゃない)したりしてました。というか、最終日はほぼずっと会場にいました、社長。明らかに疲れてげっそりしてるのに写真撮影とかに応じていて、うーん、大変。

■その後はひたすら、ひたすら魚器を見て過ごす。魚器はひとつのシリーズとしてすべて大好きなんだけど、中でも魚のフォルムが美しい「魚立琴」、もういくら見ていても飽きない。あと「サバオ」と「弓魚1号」。「弓魚」は、デッサンも展示されていて、これももうシンメトリーな造形が美しくてただただうっとりする。(そういえばサバオは「SAVA-1」だった。オリジナル「SAVA-0」はどうしたんだろか)
「魚立琴」はGMが売られていて、欲しくて欲しくてしょうがない。物販コーナーで目のライトを光らせながらくるくる回る「GM魚立琴」を眺めつつ、「この大きさだと部屋に置いておいてもちょうどいいよね」「うん、何を基準にして『ちょうどいい』って言うのかよくわかんないけどね」とかぶつぶつ言い合いながら指くわえてました。GMねえ。がんばれば買えない額じゃないあたりがなんとも…(買う気か)
ああ、さようなら魚器。次にお目にかかれるのはいったいいつになるんだろう。

■18時を過ぎ、社長が千秋楽の挨拶。「明和式三三七拍子でシメたいと思います」って、社長、三本締めの間違いだから。(遠慮がちに小さくツッコミ)
小指からはじまって薬指、中指…と指の本数増やして「ぱぱぱんぱぱぱんぱぱぱんぱん」、最後は五本、手のひらいっぱいに三本締めして社長「ありがとうございました!」。社長がホタルの光をハミングしながらみんなを出口でお見送り。はじめて社長と握手した。指先がちょっとつめたくて、でもしっかりと握手してくれた。笑顔で。ああ、ようやく終わった。やりきった。そんな感じだったのかしら。
思いがけず感動。
楽しい千秋楽だったなあ。

■駅でシャリィちゃんと陶子さんとお別れ。ハグしあったりして鬱陶しくも感動的な別れのシーンを演出。だって陶子さんは次いつ会えるかわかんないじゃない。名残惜しいじゃない。
帰りの新幹線、おきまりのビールで更紗さんと乾杯。つまみにじゃがりこじゃがりこをかりかりと噛みくだくリズムが知らず知らずのうちに「パンチくんレンダちゃんダンス」のリズムになってて自分で驚愕。


美術館のスタッフさん、対応や段取りにちょっとどうかと思うようなことも少なからずあったけど、でも明和電機の展覧会というおそらく美術展覧会の中では格段にめんどくさいであろうイベントを乗り切った苦労は相当なものだったんじゃなかろかと想像します。おつかれさまでした。そして社長や工員さんたちその他スタッフの方々、今回同行してくれた3人のおともだち、その他会場の内外でお会いした人たちにありがとうを言いたいです。ほんとに濃い一泊2日となりました。

*1:id:pink-spider

*2:id:sallysp

*3:http://ikimasuwayo.at.webry.info/

*4:http://mycasty.jp/maywa/html/2007-07/07-10-771155.htmlhttp://mycasty.jp/maywa/html/2007-07/07-17-777022.html

*5:美術館ブログ書いてた広報担当氏

*6:明和電機協同組合。つまりFC。ここでカミングアウトしてたかどーか忘れたけど、会員です。