クレヨンハウス「子どもの本の学校」

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クレヨンハウスで月イチで行われている講演会。今月は明和電機代表取締役社長土佐信道が講師。というわけで出掛けてきました。

明和電機はたくさんのおもしろ機械をつくりますが、その出発点は「スケッチ」です。紙とペンで絵を描くことで世界観をつくる、ボクの制作の原点を紹介します。

とのこと。
ちょっとこれは楽しみでした。社長がとにかく手を動かし紙に描きまくる人だというのは知ってたし、実際展覧会でも絵コンテやスケッチ、図面などが展示されてるのをしょっちゅう見てきたけど、それをキーワードにして話をする、ということって今まであんまりしてないのでは? 私が知ってる限りでは。
「はじめは絵描きになりたかった」という話にはじまり、大学のときに立体作品に出会って「表現の手段は絵ばかりではない」ことと「自分の表現したいことは絵よりも立体の方がしっくりくる」と気付いたということ*1、「オタクギョタク」を描ききったときに絵を描くことにこだわってた部分がふっきれたこと*2、魚器シリーズなど、理性で考えるアートをやってきて、「EDELWEISS」で感情を大事にする表現に戻ったということ*3、今後は明和電機をやりつつも絵を描くような表現が増えていくかも、という話などなど、「絵を描く」ということをテーマの中心に据えたことで今までの会社説明会などで聴いていた話とはちょっと切り口の違う話が聴けて、予想してた通り興味深い講演を聴くことができた。
そして、「発想シート」の説明。これはナンセンスWSに参加した人たちからいろいろ話を聴いてどういうものかは知っていたけど、実際社長の口から説明されると、「システィマチックに《ナンセンス》を作る」というその構成にびっくりした。すげいねこれ。コモンセンスをナンセンスに発展させていく工程がばっちりと「仕組まれてる」あたりがほんと面白い。

*1:絵というのはイメージ、夢の延長。立体作品にはリアリティがあった。

*2:描いた魚を分類しようとしたができなかった。頭の中のイメージは自分が思ってた以上に複雑に絡まりあっていた。

*3:中学生のときに書いて/描いていたポエムとイラストのような