AGAPE store『からっぽの湖』

AGAPE store#12『からっぽの湖』
2008.2.8(金)〜17(日)
紀伊國屋ホール
作:桝野幸宏
演出:G2
出演:松尾貴史片桐仁坂田聡菅原永二/ぼくもとさきこ/久保酎吉/田中美里

http://www.g2produce.com/agape/12/index.html

公演2日目の9日、マチネ。ごく簡単に。









消化不良スなー…
多くの登場人物たちが一つところに会して、物語が進むにつれてそれぞれの過去や思惑が明らかにされていき、という展開自体は面白いと思うんだけど、最後すべてが解決されないまま、宙に浮いたままエンディングになってしまって「えっこの2時間は何だったの??」という。登場人物が個々に抱える問題や過去がもっとお互いに影響しあっていくのかと思いきや、個々の問題は各人の胸の内、それも解決されたんだか整理されたんだか吹っ切れたんだかよく伝わってこない。最後、「あれはノッシーだった、の、かな?」というオチのつけ方も平凡。
役者がそれぞれ良かったから、それでなんとか2時間もってたと思う。あれで役者に魅力がなかったらあまりにも退屈な芝居になってたんじゃなかろうか。そもそもあの内容で2時間ていうのは長すぎる。
その役者も、ちょっと勿体無いなーというか、活かしきれてないなーと思う箇所が多くてその点でも消化不良。特に松尾貴史、もっとノビノビやらせてあげてー。なんかすっごく影薄く見えた。キャラ濃いのに。
菅原永二はすごく良かった。この人はたいていのキャラクターを軽やかにこなしそうだけど、ああいう、実年齢より上の役やるとほんとハマる。あと、片桐仁。このひとほんっといい役者になったねえ…と思わずしみじみってしまいました。今更ですが。演技ももちろんすごく上手くなってるんだけど、それ以上にキャラクターの押し退きが上手くなったのかなーと思う。「片桐仁」という役者の個性が役柄のキャラクターよりも無駄に前に出ない感じ。
ともかく、芝居は正直退屈でしたが、役者の演技見てる分には面白かった舞台でした。