親族代表祭『脱線01』

初日の感想はコチラに書きましたが、17日の昼夜公演見終えて改めて。
とはいえ初日とほとんど感想は変わってないんだけど…
少々厳しい言い方になるかも知れないけど、本公演とは違うし、と割り切れば充分楽しめました。楽しめたけど、やっぱりこの精度でこのチケット代は高いよネ、という感じ。特に大楽の夜公演は、リーダーと竹井さんがけっこうでかいミスをいくつかして笑どころを落としてしまうという、何とも勿体無い公演になってしまった。初見の人にはわからなかったミスだと思うけど、そこで確実に取れる笑いが取れなかったっていうのはやっぱり大きかったと思う。

親族代表は、作家と演出家と、制作さんなどスタッフが充実している状態で、なるべく3人に「演じる」以外のストレスがかからない状態で公演を作った方がいいんじゃないかなー…と、ちょっと思いました。

以下箇条書きでいくつか。

  • 福原充則脚本の「大船姉妹」が好きすぎる。こんなライブでなければかけられなかったネタであろう。正直なところ、このネタが観られただけで満足です。
  • 「大船姉妹」、すんごい下らないし下ネタだし最後のオチは力技だけど、あの短さの中で3人(特に姉妹)のキャラクターとドラマがしっかり描かれていて見事。福原充則やっぱり凄い。
  • あとは竹井さん脚本の「夏の終わり」がけっこう面白かった。ブルースカイばりの不謹慎コント。
  • 今回はそれぞれ3人のピンネタが一本ずつあったんだけど、嶋村さんの「詫びる男」、あれはカンペだったんですかね…? もしそうだったとしたら、あれくらいの長さのネタならカンペなしでやってほしかった。カンペ見てもいいけど、だったらもっとちゃんと原稿から目を離す時間を長くするとかしないと…ちと残念。
  • それもそうなんだけど、怪我によるブランクで久しぶりの舞台だったからか、嶋村さんの芝居が全体的に雑に感じてしまった。親族の3人の中でも嶋村さんはどちらかというと勢いのいい演技をするタイプだと思っていて、そのやんちゃな感じが、どちらかというと堅実な演技をするあとの2人とのバランスをうまいこと取ってるというのが私の親族代表の印象なんだけど、その勢いが今回カラ回ってるというか、ちょっと浮いた感じになっちゃっててしっくりこなかった。まあ私の印象ってことですけど。特に「脱線」はその感じが強くて、あんまし好きになれないネタだった。
  • バンドは…うん、曲がかっこよくて(西山さんの音楽はセンスがいいなあ)竹井さんがかなりちゃんとドラムが叩けてたのでなんとか見られるカタチになってたよネ、という感じです。それ以上の感想は特になし(笑) リーダー、手拍子求めるのはいいけど、リズム統一してくんないとノりづらいよ!!
  • それにしても野間口さんはほんとに上手くなった。私が野間口徹という役者を知ってまだ約3年、そんなに長く彼を見てきたわけではないけれど、その3年の間にちょっとびっくりするくらい達者になった印象。今年二月にあった『(発電所)』でそれは強く感じたことなんだけど、今回も演技の完成度の高さは抜群だったと思う。いろんな現場で場数踏んできたからでしょか。初めて親族代表観たときは3人とも上手いなーと思ってたけど、ここにきてひとりずば抜けたなという感想です。
  • 今回のこのライブ、これはこれで楽しかったんだけど(大好きな親族代表のライブとはいえ、楽しくなきゃ3回も行かない)、親族代表初見がこのライブだったという人がいたら、「親族代表、こんなもんじゃないからね!?」と念を押したくなるというのも正直なところ。次回この3人が集まるのは10周年記念ライブになるのかな。がっつりと3人がコントをするところを見たい。楽しみに待ちたいと思います。