B-amiru『ペンパル狂時代』

B-amiruプロデュース公演『ペンパル狂時代』
2009年10月20日(火)〜25日(日)
下北沢OFFOFFシアター
作・演出:イチキ游子
出演:小林由梨/青木岳美/桔川友嘉/今藤洋子/宮本奈津美(味わい堂々) /市川訓睦/田中嘉治郎(リボルブ方式) /岩島もも※声の出演/イチキ游子
http://www18.ocn.ne.jp/~bamiru/index.html

24日、マチネ。
やっぱりB-amiruいい! 面白かった!
今回は育児休暇中のリーダー岩島さんに代わって客演呼んでの賑やかな公演だったわけですが、個性的で面白い役者が揃って、でも「B-amiruの公演」としての違和感も特になく。バランスよくまとまった公演だったなーという印象。役者さんみんな良かったんだけど、中でもやっぱり市川さんがすごく良い。この人もお笑いからシリアスまで何でもできる人だと思うけど、今回も虚弱体質中学生(イモジャー着用)からヤクザの兄貴、新興宗教の信者(ていうか使いっぱ)等々、バラエティ豊か。好きだわー。あと私はイチキさんが好きすぎる。ほんと素敵だし面白い。
いつもそうなんだけど、イチキ脚本の何気ないワードチョイスがいちいちツボ。「この泥棒キャット!」は実地で使ってみたい名セリフでした。(実践するようなシチュエーションに遭遇することは、どんなに人生長くてもそうそうないと思うけど)

B-amiruは「ショートドラマユニット」を名乗っている通り、コントというよりもどちらかというとオムニバス芝居って感じ。こういう場合にコントと芝居の線引きって難しい(ていうか無意味)だけど…ワンシチュエーションコメディ? 今回は「猫目町」という町と手紙を巡る、そこに住む人ややってきて去っていく人たちの物語。個々まったく別の物語なんだけどちょっとずつ登場人物が関わっていたりする。笑えてちょっとキュンとさせられるストーリーも、何気なくてそれでいてツボに突き刺さるセリフも、昭和の場末感漂う全体通しての雰囲気も、イチキさんの作る物語とB-amiruというユニットが表現する物語世界がとにかく好き。

ところでB-amiru、結成10周年らしい。知らなかった。
以前、表現・さわやかの池田鉄洋氏がB-amiruのことを「妹分」って言ってたんだけど、ユニットの結成でいったらさわやかよりもずっとお姉さんじゃないか! でも、どこか昭和な雰囲気とか達者で個性的なメンバーとか、確かに「兄弟分」って言っていい2つのユニットだと思うので、また近々一緒に公演とかやればいいじゃない『ザ ワースト オブ 表現・さわやか』のときみたいにさー、と思います。