美術館めぐり

日曜日は、まったくそんな予定はなかったんだけども六本木をうろちょろして美術館3館巡って3つの展覧会を堪能しました。六本木すげーなー。余力があったらボストン美術館展も行きたかったぜ。エル・グレコ…!


オルセー美術館展 ポスト印象派@国立新美術館

行くまでずっと「印象派展」かと思ってた。「ポスト印象派展」なのね。
印象派にはさっぱりピンとこない私なので、ポスターとかになってるアンリ・ルソーの「蛇使いの女」が見られればそれでいい、てかそれだけ見に行きたい! の一心でおり、他に何が出展されてるのかもまったく知らないという展覧会に対して失礼極まりないスタンスで臨みましたが、行ってみたらばギュスターヴ・モローとかオデュロイ・ルドンとかあってテンションだだ上がりしました。

あああモロー美しいなあ、モロー。すべてが繊細だ。ルドンの「目を閉じて」も最高。あとシャヴァンヌの「貧しき漁夫」の静謐な画面も素晴らしい。

そんでお目当てのアンリ・ルソー「蛇使いの女」なんだけども、その前に「戦争」だよ! これも来てたんだ、うおお!!(大興奮) この絵の前で完全にロックオンされる私。

テーマの重さ(戦争)と描かれているものの陰惨さ(血みどろの死体の山)に反比例した、この絵の持つのんきさは異常だ。ほんとにへんな絵。倒れた男の足の間から、額の銃創から血を流してる男の顔が覗いてる様なんか冗談としか思えない。水色とピンクのみょうに美しい空と、地獄の使者のような黒い馬と白衣の少女。ストップモーションの躍動感。ルソー天才。泣ける。

「蛇使いの女」もほんと惚れ惚れする美しさでした。「戦争」は鑑賞者を混乱にたたき込みますが、この作品は深い緑に湿った空気まで感じられる、間違いのない傑作。



能の雅(エレガンス) 狂言の妙(エスプリ)@サントリー美術館

思ってたよりも能面の展示数多くてこれまた鼻血出るかと思いました。オルセー美術館展の混雑に比べて人が少なくてゆっくりじっくり見られたのも良かった。展示替えがあるから来月また行かないと。



六本木クロッシング展2010 芸術は可能か?@森美術館

うーん。正直、ぐっとくる作品には巡りあえませんでした。なんか、ちょっと頭でっかちな作品が多かったような気がする。