グラナダTVドラマ「シャーロック・ホームズの冒険」

第22話:銀星号事件

■ホームズの髪が短い…(不満)

■おお、これがいわゆる「ピンク・アン」(競馬新聞)てやつですね。

メイドさんカワユス

■ホームズ「へえ、君も競馬をやるのか」 ワトソン「うん、まあ、たまに気晴らしにね」。傷痍軍人年金の半分つぎ込む競馬狂いのくせに!!

■日本語版、ワトソンに「待ってて」と言うホームズ。なんで「待っててくれ」とかじゃなくてこのときだけこんな可愛げのある言い方…

■って油断してたら日本語版、ブラウンに「僕の命令通りにやれ!」。こういう緩急つけんのやめてもらえませんか萌え死にます。

■「(ロス大佐を)からかってやろう」って子どもかオマエは。でもそんなあなたが大好きです。それにしてもこのセリフを露口さんの声で言われるとたまんない。

■銀星号カワユス

■原作では、銀星号の正体明かすのは出走後だけど、こちらでは出走前。原作の方がリアルじゃないかもしれないけど、芝居がかってて(つまりホームズのやり口っぽくて)面白いのにな。


第23話:悪魔の足

■何かと切ないシーンの多い一編だなー。

■コカイン打ってるのをコソコソとワトソンから隠すホームズ。子どもっぽい。

■そしてコカインと決別するホームズ。切なく良いシーンだけど不法投棄! 針のついた注射器を海岸に埋めるのは完全に不法投棄!!

■完全防寒のためか帽子の上からマフラー巻いてるホームズ。これはひどいティーポット…(本国の放送時にそう呼ばれたらしい。確かにそんなシルエットだ)

■女嫌いなくせに、意外と女性を「たらしこむ」のは上手いホームズ。怯える家政婦の手を取り笑顔で相手の気持ちをほぐしてきっちり事情聴取。

■「僕は愛したことがない」って、切ないセリフだなおいホームズ…


第24話:ウィステリア荘

■だいぶんアレンジされてますね。

■少女2人に襲われるワトソン…

■この物語の見所は、なんつってもVSベインズ警部。ホームズと対等に知恵を競って彼を唸らせた、シリーズ中でも珍しいキレ者。田舎者っぽい外見がまたヨシ。

■中米の小国の暴政と混乱など、「あなた方にとっては違う惑星の話」という夫人の言葉は現代の我々にも突き刺さる言葉。



第25話:ブルース・パーティントン設計書

■暇をもてあそんでいるホームズにニュースはあるかと訊かれたワトソン、「南米でまた革命だ。君には興味あるまい」。前話の夫人の言葉を受けてこのやり取り、なんてシニカルなんだい…

■「あなたは忠実な番犬だ」って、これってミセス・ハドスンにとって褒め言葉なんだろうか…

■不法侵入はもうすでにお約束。こうして改めてドラマでみると、ホームズとワトソンが相当法をまげて危ない橋を渡ってるケースが多いのに気付くよね…

■ところでブラッドストリート警部がかなり男前なんですが…ドキドキ!(特に日本語版。吹替えの声がシブすぎる)

■「ついておいで、シャーロック」っていうマイクロフトの言葉には、マイクロフトにとってシャーロックはいつまでたっても「弟」なんだな、という感じが滲み出てて面白い。いや、あたりまえなんだけど。男兄弟の絆って面白いね。特にこの変人兄弟の絆はいろいろ想像力を刺激する。



第26話:バスカビル家の犬

■ただでさえ原作の好きなシーンがいろいろカットされちゃってるのに、さらに編集されちゃってる日本語版。冒頭のベイカー街の部屋のシーンがまるっとなくなってるよう!

■でも、岩屋のシーンは日本語吹替えの方が、ワトソンのぶーたれた感じが出ててマル。



第27話:レディー・フランシスの失踪

■あ…ホームズの髪がちょっとだけ伸びた…

■そして今更ですが、ジェレミー・ブレットは歳取ってもやっぱりハンサムだわー。

■かなりアレンジしているがその分面白い。「信心屋ピーターズ」との攻防はかなり見もの。

グラナダ版のレディ・フランシスはレディ・ビクトリア・ランバイン*1を思い出すな。ウィッシュ・ボーンで勝てなかった、不幸なビクトリアといった趣。

■レディ・フランシスを簡単に詐欺に引っ掛かった愚かな世間知らず、とは言えない。当時のイギリス女性は本当に抑圧された存在だったのだ。それを思うとシュレシンジャーことピーターズの悪辣さは相当なもの。

■常に考えるより先に行動する、行動家のワトソンくん。(多くの場合、ロクな結果は招かない)

■以前見たときも、ホームズの「友人は寝不足なんです!」っていうセリフに爆笑したのを思い出した。寝不足て。

■そして以前見たときも、老婆の死体が明らかに呼吸しちゃってるのにツッコんだものである。

■ホームズとワトソン、非常事態とはいえ押し込んでの恐喝まがい。不法侵入どころじゃない法の犯しっぷり!

■その一方で、金で解決できることは金で解決する、現実家のホームズ。

■それにしても切ないラストだな…レディー・フランシスの心神喪失状態もつらいけど、珍しく本格的に落ち込んでるホームズが痛々しい。



第28話:ボスコム渓谷の惨劇

■相変わらずホームズとワトソンの会話はかわいいぜ。ホームズの強引さも微笑ましいほどだ。「35分後に汽車が出る」なんていきなり申し渡されるワトソンはたまらんだろうが。しかもその直前にホームズはわざわざ「邪魔したくない」なんて言ってる。なんだこの引いといて押す、みたいなややこしいワトソンの絡め取り方は。これがホームズ流ツンデレってやつですかそうですか。

■自然に囲まれて「体に毒だ」と不興顔のホームズ。ベイカー街の狭い部屋を安タバコの煙でもうもうとさせている方が頭が冴える人。

■「妻がいるんです」という告白を聞いたときのホームズの「…は??」とでも言いたげな表情がイイ。

■「でも無罪だと思ってる!」と、両手の人差し指でワトソンを指すホームズ。こういうお茶目な仕草が好きさジェレミーホームズ。

■原作では、真犯人に辿りついたホームズがそれを告発するかどうかで悩んでワトソンに相談するんだけど、ドラマじゃそのクダリないんだね。すごい好きなシーンだから残念。ホームズの人間らしい逡巡と、それを受け止められるのはワトソンだけという関係性と。

■「神のご加護を」って、まさかホームズの口からこんなセリフが出るなんて!

*1:「バジル氏の優雅な生活」