ローラーガールズ・ダイアリー

http://roller-girls.gaga.ne.jp/
最近お気に入りの名画座早稲田松竹で観てきた。すっごい良かった、ちょう面白かった!!
あんなにてんこもりな欲張りな内容なのにエピソードのひとつひとつがすごく丁寧で、登場人物たちも脇役に至るまでしっかり個性とドラマを持っていて、そして何より全編に渡って作品に対する愛と情熱が溢れていると感じる。だって出演もしている監督のドリュー・バリモアがすごく楽しそうなんだもん。楽しい映画にならない筈がないよ。
軸となっているストーリーは典型的なスポーツ青春モノですが、そこに親や親友との葛藤や初めての恋などが盛り込まれ、さらに「ローラーゲーム」というのがスポーツというかほとんどバトルもののような激しさで、そのフィールドで肉弾戦を繰り広げるミニスカートに網タイツの女の子たちという見た目の面白さも加わってもうとにかく展開が目を離せない。そして、平凡な日常、自分探し→才能の発見と開花→恋、友情、仲間との絆→ライバルとの対決→そして新たなステージへ… って、「ジャンプ系少年漫画」の系譜。見事な構成だ! 主人公が乗り越えなければならない壁としての、母親との葛藤というのもとても良かった。最後、母親もまた自分と同じ「戦士」であることを認めることで、彼女は本当の意味で自立する。母親が最後までローラーゲームを認めない(ローラーゲームを続けることを認めたのは、許可したからではなく説得するのを諦めたからにすぎない)というのも、落としどころとしてすごくリアルに感じたし、また主人公のこれから(映画が終わったその後)の人生に膨らみを想像させる。
そしてやっぱり見ていて楽しかったのは、負け続けのチームが主人公の加入により自分たちでも「勝てる」ことを知ってどんどん団結して力を伸ばしていく様や、荒っぽい女たちに囲まれて、主人公がどんどん度胸をつけていく成長っぷり。ライバルチームとの食堂での大乱闘、あのシーンみんなほんと楽しそうだったなー。
女の子っていいなあ、と思わせてくれる一編でした。