阿佐ヶ谷スパイダース『イヌの日』

阿佐ヶ谷スパイダースPRESENTS『イヌの日』
2006.11.9（木）〜11.26（日）
本多劇場
作・演出：長塚圭史
出演：内田 滋／剱持たまき／八嶋智人／大堀こういち／村岡希美／玉置孝匡／松浦和香子／水野顕子／大久保綾乃／中山祐一朗／伊達 暁／長塚圭史／美保 純
http://asagayaspiders.net/

25日、夜公演。すごく簡単に感想。

やっぱり長塚作品は好き。こういう、どうにもならない・どこにも行けないという閉塞感の強い物語をコミカルさも交えて描く手法がとても私の好みに合うなあと改めて思った。2000年に上演したものの再演ということで、初演版とどういった部分で差があるのか、それは初演を観てない私にはわからないんだけど、何となく「20代の作家の作品だな」という印象は受けた。荒削り、というわけではなくて、若いからこその暗い情熱のような、そんなものを強く感じる。今のケイシーが同じテーマでホンを書いたら、まったく違う作品が出来上がるんじゃないかと思う。特にラストとか。
ちょっと防空壕での出来事を細かく見せすぎなんじゃないかとか、今まで観たケイシー作品の中ではぐっと迫ってくるものが物足りなかったとか、手放しで絶賛というわけではないけれど、笑うところは笑い、ひやっとするところはひやっとしてメリハリのきいた面白い舞台でした。