ナイロン100℃『ナイス・エイジ』

NYLON100℃ 29th SESSION『ナイス・エイジ』
2006.12.9〜12.24
世田谷パブリックシアター
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:峯村リエ 大倉孝二 みのすけ 松永玲子 長田奈麻 新谷真弓 安澤千草 廣川三憲 藤田秀世 喜安浩平 大山鎬則 吉増裕士 杉山薫 植木夏十 皆戸麻衣 柚木幹斗 佐藤誓 / 志賀廣太郎青年団) 原金太郎 坂田聡 池谷のぶえ 加藤啓(拙者ムニエル松野有里巳立石凉子演劇集団円
http://www.sillywalk.com/nylon/

24日の楽日を。
面白かったー! 三時間半という長丁場でしたがぜんぜん長いと感じなかった。場面転換も登場人物も多いし時間軸も混乱してますが、引きずられるように物語を追いかけてあっというま。いろいろあったけど結局最後は元に戻って何もなかったことになってしまう、崩壊した家族は手を取り合いお互いを認め合い…そうになるけど結局最後記憶が消されちゃって崩壊家族は崩壊したまま…っていうオチは、「三時間半も見せられて結局コレ!?」と思う人もいるかもしれないけど、私は好きでした。結局、人にあるのは未来でも過去でもなくて現在。この場がある限り。
ナイロンは『カラフルメリィ』に続いて観るの二作目。『カラフルメリィ』はけっこうジンと胸に迫るシーンが多くて、そういう点で心に残っているステージだけど、『ナイス・エイジ』は、もっと気楽にゲラゲラ笑って楽しめた、という感じ。ケラの不条理で下らないギャグセンスはやっぱり好き。
ずっと大倉さんに目がクギヅケだった。動きが大きくてただでさえ長い手足がぱっきぱっきと動いてバッタか何かみたい。あと、みのすけさん。ものすごくフツウっていうところがものすごく凄いなーと思う。この人は永遠の少年ですねえ。17歳の役に何の違和感もない。客演の加藤啓は、悪くなかったけどナイロンに入ってしまうとちょっと小粒な印象。池谷のぶえと原金太郎の夫婦はすんごく良かった。2人とも愛らしいったらない。峯村リエはやっぱいいわー。あの貫禄ある演技と可愛らしさが大好き。
今回、あまりごちゃごちゃと難しいことは考えず、素直に楽しみました。そういう芝居って観たの久々かも。