ラーメンズ『TEXT』

ラーメンズ第16回本公演『TEXT』
2007.2.1〜2.10
天王洲銀河劇場
作・演出:小林賢太郎
出演:片桐仁小林賢太郎
http://rahmens.net/

1日の初日に観てまいりました。なんか待たされすぎて「本公演」つうてもいまひとつピンとこなかったんですが、さすがに劇場行ってあの箱型のセット見たときは、初生ラーメンズだった『アリス』を観たときのわくわくした感じを思い出して若干舞い上がりました。
ええと、公演とは関係ないですが、私はやっぱり天王洲のこの劇場がどーしても好きになれないス。上手側サイドブロックだったんですが、まっすぐ座ったら正面に壁が見えるって、造りおかしくね?? ずっと左側に首を曲げてたから首凝った。
以下、簡単に。










面白かったです。充分楽しんだ。でも、好みか好みじゃないかと言うとあまり好みじゃないな、というのが正直な感想。これは作品の出来不出来とか良し悪しとか、そういうことではなく、もっとごく単純に私の好みの問題だろうなと思う。やっぱり、どうしても『鯨』とか『Cherry Blossom』とか『ATOM』とか、物語性・キャラクター性の強い作品が好きなんです、ラーメンズに関しては。まあ、このへんは「間に合わなかった公演(生で観られなかった公演)」てことで多少の感傷があるのかも知れないけど。『ポツネン』『○』の系譜に連なるような言葉遊びが主のネタばかりで、小林さんの興味の対象はもはやリリカルな物語にはないのかなあと思った。最後の「銀河鉄道の夜」的なネタだけでしたもんね、キャラクターに個人名が与えられていたのは。(そうだよね?)
や、でもね、これがね。この最後のネタがね。小林さんが「1人じゃつまんない」とか言うあたりとかね。なんだろう、ほんとズルイと思いますよ…この最後のコントで、それまで感じていた「ノリきれなさ」が払拭されちゃったもんね。だからこの『TEXT』の感想としては「公演としてはあんまり好みじゃなかったけど、とりあえずどうしたってやっぱりラーメンズは好きだよ」ってあたりに落ち着いてしまった。うん。ラーメンズ、っていうのはつまり「2人揃った状態」って意味で。
ノリきれなさ、っていう点を言うなら、どのネタも繰り返しが多くてちょっとしんどかった。このへんは公演重ねてどんどんタイトにしていくと思うんだけど。公演回数重ねてもっともっと2人の息が合っていけば、そのしんどさも気にならなくなるのかしら。私はあと一回、来月グローブ座で観る予定ですが、どんな風に変化しているのか楽しみ。
何点かピンポイントで。

  • 仁さんが可愛いくてホネヌキ。髪半分結いに細眼鏡は反則。
  • 今回、セリフが大変そう。特に仁さん。でもさらっとやってたなあ。さすが。
  • 透明人間ネタは好きでした。2人顔突き合わせてぐるぐるとした会話を重ねていくのを見て「ああラーメンズだ」とちょっとした感慨に耽る。
  • 「とうさん」はやっぱ無条件に面白い。
  • 実は「銀河鉄道の夜」、何度も途中で挫折して最後まで読みとおしたことない。読みたくなった。元ネタがわからないままなんて悔しいじゃないか。
  • どうしたって黒スーツは格好いいわけですよ。

公演は始まったばかり。