ペテカン『青春荘の人々』

ペテカン『青春荘の人々』
2007.3.24(土)〜4.3(火)
THEATER/TOPS
作・演出:本田誠
出演:大治幸雄/斎田吾朗/濱田龍司/堀正哉/本田誠人/羽柴真希/長峰稔枝/四條久美子
http://www.petekan.com/

31日、夜公演。










2時間以上の集中力を強いるにはちょっと脚本が退屈だったなあ…というのが正直なところ。疲れました。30過ぎてもフラフラしてるようなダメな大人たちが住んでいるボロアパート「青春荘」でのある一日、というものなんだけど、どうにもリアルに感じられなくて物語に感情移入できず。ダメ人間の巣窟に「まともな人間」が入り込み、お互い反発して「まともな人間」は正論をぶちまけて、でもそれは自分の尺度を他人にあてはめていたことだったと「まともな人間」が気付いて、和解して終わり…って、ごく簡単に説明できちゃう内容ってことは物語に厚みがないんだと思う。人間の情けなさを描くことに長けたピチチ5や猫ホテを見慣れてしまっているので、発せられるセリフがことごとくキレイ事に聞こえてしまう。群像劇というにしては、各キャラクターの個性や背景も明確に感じることができず。
しかし、退屈ではありましたが、きちっと笑いどころと泣かせどころを押さえた、ソツのない脚本だなあとは思いました。このソツのなさは今まで数回見ている本田脚本にも感じたこと。ラジオやテレビでドラマ脚本を書く方だから、かも知れないですね。そういう意味ではいいホンだったのかも、とは思う。