大岩オスカール:夢みる世界/昭和40年会制作映画『晴れたり曇ったり』上映会&トークショー

21日の土曜日は、病み上がりのふらついた体とアタマにマメヒコのモーニング(きなこビスケット&チャイ&珈琲ゼリー)(珈琲ゼリー画期的にうまし)でカロリーチャージ、元気付けてから、東京都現代美術館にて開催中の大岩オスカール展へ。一緒に、展覧会開催記念企画として行われた、映画『晴れたり曇ったり』上映会&トークショーへも。トークショーは、昭和40年会主宰松蔭浩之と、監督の玉利祐助、撮影のジャン・ピエール・テンシン。
まず大岩オスカール展行きましたが、うーん、あんまし私の好みの作風じゃなかったです。彼も所属している昭和40年会含むこの世代の作家の多くに共通している、アニメ等のサブカルチャーの影響の現れ方が、あまり私のココロに響かなかった。根底に流れるテーマが掴みきれなかったというか。まあ、良し悪しではなくて単に私の好みの問題ですけど。アニメ美術っぽいなーというのが一番の印象であり感想。時折おっと思う作品はあるけど、ほとんどは「へー」「ほー」で通り過ぎてしまった。むしろ、この後観た『晴れたり曇ったり』に出演してた大岩オスカール氏本人の方が強烈な印象であったよ。(しゃべるしゃべるしゃべる…)
で、その『晴れたり曇ったり』ですが。存在は知ってたけど観る機会もなく観たい欲求もさほどないまま(酷)今に至ってましたがよーやくチャンスが。

昭和40年会ザ・ムービー『晴れたり曇ったり』〜「それはいままでで、一番あつい夏休みだった」
1999年/日本作品/65分/COLOR

出演:会田 誠、小沢 剛、松蔭浩之土佐正道明和電機)、大岩オスカール幸男、パルコキノシタ有馬純寿(新人)、宇治野宗輝(特別出演)、木下登太郎(子役)ほか
制作総指揮:松蔭浩之
原案・監督:昭和40年会
脚本:玉利祐助
撮影:ジャン・ピエール・テンシン
主題歌:土佐正道/エンディングテーマ:ゴージャラス/音楽:有馬純寿

まともにこの映画と向き合ったら5秒に一回の割合でツッコミ入れないといけないのでキリがないからざっくりとしか書きませんけど、この映画はともかく会田誠に尽きるであろ。観ながら「ああこのひとホントにへんたいなんだなあ」としみじみ思った。OPの曲が明らかに明和のメロディーラインで、あれ…と思ってたら案の定土佐正道の作曲でありヴォーカルであった。このOP曲ほしさに、今度発売予定であるというDVDを買ってもいいかも、という考えが、ほんの0.5秒くらい頭を過りました。だっていい曲だったんだもの。音源これしかないんだろーなあ。ちゃんと独立した曲として聴いてみたい。
「案外みんなまじめに役作りに取り組んでしまったのが失敗だった」とは松蔭さんの言でしたが確かに役者素人の現代アーティスト7人がうっとおしいほどの大熱演。特に女役の会田誠が最後には女にしか見えなくなってくる(ちょっと古い感じの美人に思えてくる)から「ああもうこれってなんのマジック…!」と頭を掻き毟りたくなる衝動を抑えて全編観終えました。や、なんか、今後もう二度と観ないだろーけど(酷)、この機会に観られて良かったです。「昭和40年会」という不思議なアート集団の一面が見られた…気にさせられただけではぐらかされたよーな気もしないでないが。うん、面白かったです。小沢剛のJIZOINGとか明和のアトリエが使われてたりとかコネタも豊富で。お兄ちゃんラヴァーとしては、「ハル子の自殺を阻止する正道とうさんの熱演」「ごはんに「スキ」と書かれた愛妻弁当を、ちゃぶ台返しはできなくてちいさく弁当箱だけ引っくり返すシーン」に爆笑&胸キュン。お兄ちゃんは当時も今も永遠に私の太陽だよ!(盲目)