土曜日日記

現代アートに興味がある人には、これオススメ。

アヴァンギャルド・チャイナ―<中国当代美術>二十年―
国立新美術館 企画展示室2E (東京・六本木)
会期:2008年8月20日(水)〜 10月20日(月)
毎週火曜日休館 ただし9月23日(火)は開館し、翌日24日(水)休館
開館時間:10:00から18:00まで
※金曜日は20:00まで。入館は閉館の30分前まで。
http://www.nact.jp/exhibition_special/2008/CHINA/index.html


10年くらい前だったと思うんだけど、中国の現代アートに触れる機会が立て続けにあり、そのとき方力鈞(ファン・リジュン)を知って衝撃を受けた。その方力鈞が今回まとめて見られる! というわけで楽しみにしていた展覧会だったんだけど、方力鈞だけじゃなくその他の作家の作品もそれぞれ面白く、すごく見ごたえのある展覧会になっていた。同じ国立新美術館ではピカソ展がその日から開幕、その盛況に比べてこっちの展示はあまり人もいなかったんだけど、ピカソ展行ったらついでにこっちも見てほしい。
方力鈞はやっぱり好きだ。あの大きなキャンバスにユーモラスかつ不気味な人物像。こちらが見透かされているような非常な居心地の悪さ。この人の絵は見るたびなんともいえずぞわぞわする。あとは張暁剛(ジャン・シャオガン)の家族を題材とした絵。一見なんてことのない家族の肖像に見えるけど、関係性に対する退いた視点を感じて見た瞬間に非常に引き込まれる。これもぞわぞわする作家。馬六明(マ・リウミン)のパフォーマンスを収めた映像作品。性と生を飛び越える一連の作品は、妖しさも手伝って興味深し。グロテスクさと美しさ、生と死が、対岸にあるのではなく同じフィールドにある。孫原+彭禹(スン・ユァン+ポン・ユゥ)の「老人ホーム」は、見た瞬間「ひぃ!」と声を上げてしまった。老人のリアルな人形(ほんとにほんとにリアル)たちが電動車椅子に乗せられてぐるぐると動き回る。ユーモラスであると同時に深く食い込むような不安を感じさせる。
抑圧、挫折、発展、成長、不安。現代中国を覆うそういった空気感が、アートの世界に活気をもたらしているということを実感できる、良い企画展だったのでは。濃密な時間を過ごせました。

■新美術館に行く前には、マメヒコでブランチ。今日もおなじみ更紗さんと一緒。

ビスケット2コとチャイ、

そしてあかねの焼き林檎とクロカンは二人でシェア。
教訓ひとつ。ビスケットふたつは多い。ものすごい腹にたまる… あかねの焼き林檎は、やはり前回食べたときよりも熟した感じになってました。より焼き林檎っぽく。やっぱりんまい! そして1/2で正解。
その後しばらくぶらぶらと渋谷散歩。今日は買い物はしないつもりでいたのに、かわいいストールと欲しかったイメージどんぴしゃのブーツを見つけてしまったのでほんのちょこっとだけ迷ってから買っちゃった。おかげで今日一日大荷物とともに移動しなきゃならなくなったんだけど。でも後悔はしてないさ、両方とも近々どーせ買うだろうアイテムだからな。いい買い物をした後は気分がいいねー、これで秋の楽しみがまたひとつ増えたぜ! あとは秋冬っぽい帽子を買ってこの秋のお買い物は終了予定。いい帽子を探しに行かなくちゃ。

■で、美術館行って、帰りにミュージアムショップ・スーベニア フロム トーキョーへ。更紗さんにオススメされてマスキングテープ購入。同系統の色のテープがセットになったものは利用価値が高そうだ。センスがないのでこれをぺたぺた貼って何かをデザインする、とかは出来なさそうだけど、ちょっとハガキに一本つるっと貼るだけでも可愛いだろうね、これ。あとはこういう場に来るとどうしても買ってしまうポストカードも2枚購入。

かわいくねー!??
ちなみに、こうやって買ったポストカードは惜しまずばしばし使います。何かの折におすもうさんやバニーガールのカードを私から貰った人は、国立新美術館のこのショップで買ったんだなあと思って下さい。

■その後新宿移動してバルト9で映画『20世紀少年』。映画後はすごい久々に光麺行った。

おきまりの熟成光麺。光麺、いろいろ食べてみたいメニューは多けれど、結局これ頼んじゃうんだよね… 久々の光麺はやっぱおいしかったっス。とんこつ、とんこつ!!
その後スタバでだらだらして(おなかいっぱいなのにケーキとか食らう)いちにち終了。

■んで、その『20世紀少年』ですが。










私、原作知らないんですけどね。原作知っていれば映画化に不満を覚えることは多々あるでしょうが、原作知らないにもかかわらず正直なところ「こりゃないな」と思いました。なんだろう、あんまり切れ味良くない感じが全体的に。物語そのものの荒唐無稽さは気にならないのに、その「荒唐無稽」の見せ方がうまくないというか。前半わりと面白かったのに物語が加速するにつれてかえってもっさり感が増してしまった。ケンヂ一派が地球を救うために結集するあたりもあんまり説得力と必然性を感じなかったしなあ。
正直なところ、カメオ出演の有名どころにニヤニヤするくらいしか魅力のない映画だった。原作は面白そう。それ読めば映画版第二章以降はべつにいいかな。