『ザ ベスト オブ 表現・さわやか』

猫のホテルプレゼンツ 表現・さわやか 第6回公演『ザ ベスト オブ 表現・さわやか』
2009年7月2日(木)〜12日(日)
下北沢 本多劇場
作・演出:池田鉄洋
出演:佐藤真弓/いけだしん/村上航/岩本靖輝/菅原永二池田鉄洋
伊藤明賢/佐藤貴史
柳沢なな
佐藤雄一Pureboys
中山祐一朗阿佐ヶ谷スパイダース
http://h-sawayaka.com/2009_best/information01.html

純正さわやかを駅前劇場でがぶりつきで観たいです…










今回は劇場大きいし、なんか大人の事情もいろいろありそげだったのであんまり(というかほとんど)期待してなかったんですが、初日に観たときちゃんと楽しめたので少しホッとしました。でも、公演内容を評価するなら「がんばったで賞」ってとこかしら… 今回の『ベスト』より前回の『ワースト』の方が数倍面白かったです。それが今回のすべてを表わしてるような気が。
おともだちの何人かも言ってたんだけど、今回の公演観て「表現・さわやかってこんなもんなのか」って思われるとファンとしてつらい。な、あ… さわやかはもっと面白いコントユニットの筈だよ…
心配してた本多の広さは、思ってたほど気にならず。がんばって工夫してました。(まあ頑張りが見えちゃいけないんだろうけど) しかしそもそも、さわやかのネタそのものが広い舞台に向いてないと思う。これは実力云々の話じゃなくて、向き不向きの話。だって「苦笑系」なんだもの。あの面白さのニュアンスが舞台が大きいと薄められてしまうよ。もっと! もっと客をドン退かせる気持ち悪さプリーズ!
構成は第3回公演『そこそこ黒の男』がベースになってたんだけど、しかしそれはちょっと構成に無理がなかったか。あれだけ完成度の高かった公演(『そこそこ黒の男』はホント名作だったと思う)にいろんなネタの要素を詰め込んだから散漫な印象だし、叙情性も半端に失われてあの感動的なラストもなんかムズ痒く。『ワースト』の時みたく完全に全部独立したコントにして、物語に一貫性を持たせる必要なかったんじゃないかなあ。今回『ベスト』と銘打っているとはいえ、組み合わせやすいネタおよび客演を出しやすいネタを集めたという印象を私は持ってしまったから「これがベストなの?」という気持ちもありつつ。まあこれは私のネタの好みなのかも知れないけど。私がやって欲しかったネタを意外とやってくれなかったもんなあ。*1
散漫と言えば、キャストそれぞれに見せ場を持たせようとして結果みんな勿体無い使い方になってた気が。中山祐一朗は別として、あと2人の客演が正直どうにもならない感じだったんで、全体の勿体無い感が余計に。あとは上演時間長すぎ。いつも2時間弱で収めてるのに今回2時間15分くらいあったと思う。ネタ一、二本削るか、それぞれのネタをシェイプアップするかしてせめて2時間以内には収めないと観てて疲れてしまう。途中少々ダレました。


「楽しめた」とか言いつつダメ出しばっかりの感想になっちゃいましたが、それはさわやかに対する期待値の高さだと思っていただければ。『ワースト』『ベスト』と客演呼んでの賑やかさだったので、ここいらで一度、純正さわやかを観てみたいです、いろんな汁の飛んで来るちっさい劇場で。いっそミトデパスポート1回限りの復活公演とかやんないだろか。そしたら全公演でも通い倒すのに。

*1:紫綬褒章とか2人のアパートとか試着室とかチアガールとかチラリン高校とか貧乏神とかUSJ栗駒とかスーパーマン大学とかスーパーマン大学とかスーパーマン大学とか! カムバック諸味先生!!